わかるけれど、言ってみた「消えた鉄路を…」
せ〜ん路はつづく〜よ♪ どこまでも〜♬
野〜を超え♪ 山こ〜え♬
谷超えて♪
と言う歌があった。
今の子供たちは知っているだろうか。
鉄路が消えていく話を聞くたびに、
この歌を思い出す。
“ど〜こまでも〜♪”
なんて、嘘になってしまった。
途切れた線路を見ると、悲しくなる。
人口減少、利用者減少、経済的観点…。
わかるけれど、
言ってみる。
廃線になった鉄路を復活してほしい。
作りかけで、やめてしまった線路も完成させてほしい。
そうしたら、
復活した鉄路を使って、
どこまでも、
のんびり汽車の旅をしたい。
車窓の景色をぼんやり眺めながら、
踏み切りで停められている車に
優越感を感じてみる。
知らない町の駅から乗ってくる人々と
席を譲り合いながら、
そこでの生活を想像する。
停車時間、数分の駅で、
肝を冷やしながら買った駅弁を
堪能する。
ホテルの代わりに、寝台車を利用したい。
体の奥底で、ガタンゴトンと
リズムをとりながら眠り、
朝早く目覚める。
洗顔に行くと、
通路の窓から、
朝日が昇るのが見える。
眩しい。
日出ずる国。
時代の繁栄を信じていた。
昼夜、季節を問わず、鉄路を守った人たち。
鉄路と共にどこへ行ったのか。
鉄路が復活したら。
線路の脇で、
汽車を見送る彼らに、
ありがとう
と、手を振りたい。
「今週のお題」をテーマに書いてみました。